湘南で暮らす豊かさを未来につなぐウェブメディア

presented by Terrace Mall Shonan

湘南と。

2025.06.16

湘南を、クラフトビールのメッカに。『SHONAN CRAFT BEER FES 2025』に集う、志を同じくするブリュワリーたちの、カルチャーをつくる挑戦 | 湘南と。

SHARE

  • X
  • Facebook
  • LINE
湘南を、クラフトビールのメッカに。『SHONAN CRAFT BEER FES 2025』に集う、志を同じくするブリュワリーたちの、カルチャーをつくる挑戦 | 湘南と。

湘南エリアのビアカルチャーを、この場所から発信していく。


2025年5月、テラスモール湘南で、湘南を代表する8つのクラフトビールブリュワリーが集う“湘南らしさ”溢れるビアフェス『SHONAN CRAFT BEER FES 2025』を初開催しました。


今や全国各地で開催されるようになったクラフトビールフェス。テラスモール湘南でも、湘南のビアカルチャーを広めていく、湘南エリアの新たな風物詩になる場を創りたい、そんな想いから始まったこのイベントは、好天にも恵まれ、クラフトビールが人々をつなぎ、そのつながりが湘南の心地よさとなって会場全体に広がっていました。

 

 

画像

 

 

画像

 

 

画像

 

 

画像

 

 

画像

 

 

画像

 

画像

 

 

今回のイベントでは発生するごみを減らすために、鎌倉生まれの地域循環カップ『KAMAKURA STEEL CUP』を取り入れ、希望者には100円のデポジットにて販売していました。鉄製のカップでキンキンに冷えた飲み心地を楽しんだあとは、そのカップを分解して藻の再生に繋げていく「鉄ブンプロジェクト」※に、イベントで使用・回収された500個のカップを寄付しました。

 


※「鉄ブンプロジェクト」は株式会社IBLCと株式会社naluによる協働事業「good sharing lab」によるプロジェクト。回収したKAMAKURA STEEL CUPを粉砕し、酸化させることで海藻の養分となる鉄イオンを発生させるための「鉄のだんご」をつくり、藻場再生へ貢献していく。下記写真は「鉄ブンプロジェクト」のサイクルイメージ。(株式会社nalu提供)

画像

 

 

画像

 

地域や環境への想いが集まる、『SHONAN CRAFT BEER FES 2025』。今回は出店していた3組のブリュワリーの方に、どのような想いで湘南でビールをつくられているのかを伺いました。

 

湘南生まれのビールを、肩肘張らずに楽しんでほしい。:Beer&Pizza MacKenDy 


辻堂で『Beer&Pizza MacKenDy』を営む野原さんは、クラフトビールの敷居を下げたいと話します。

 

 

画像

 

 

化粧品やスノーボードショップの会社での勤務を経て、大手のブリュワリーで経験を積んだ野原さん。「ある雑誌のクラフトビールのつくり手にフォーカスした記事に目を奪われてしまって。仕事に打ち込むその姿が、単純に格好いいなと思ったことがきっかけでした」。

 

そこから始まった、ビールづくりの修行の日々。「沢山の経験を積める環境に恵まれて、何よりビールづくりは楽しかった。その分ハードで、ロッカーには常に一週間分の着替えが入っていました」と、振り返って笑います。そして2018年に、『Beer&Pizza MacKenDy』をオープンしました。

 

画像


湘南を選んだ理由は直感的な判断だったと言います。「人だったり、時間の流れだったり。その辺りが肌に合ったというか、ここで暮らしたいと思ったんです。加えて、特に茅ヶ崎はブリュワリーの数が多く、クラフトビールを楽しむ最高の場所だと感じていました。」


そんな野原さんは、大手ブリュワリーで働いていた頃に、つくったビールを誰かが飲んでいる姿を直接見ることはほとんど無かったと言います。「自分がいた醸造所は、空になったビール樽が返ってくる場所だったので。だから、みんながビールを楽しんでいる風景を近くで感じていたいんです」。

 

画像

 

ビールを中心に人が集うことを大切に想う野原さん。「クラフトビールをもっと敷居の低いものにしたいんです。とりあえず、で注文される飲み物なんてビールくらい。良い意味で雑に扱われる感じが好きで、だからクラフトビールもよりフラットに楽しんでもらえたら」と、話します。


そんな想いがきっと伝わる、暮らす人たちがカジュアルにビールを愛する街で、野原さんはクラフトビールの楽しさを誰よりも自分たちが楽しみながら体現していきます。

 

ワクワクするビールづくりで、街の応援をしていきたい。:AMATERASU醸造所


観光客で賑わいを見せる江ノ島。その島内にある唯一のクラフトビール醸造所が『AMATERASU醸造所』です。

 

画像

 

代表の深澤さんが掲げる「旅するように働く」というテーマの下で、これまで居酒屋やカフェを様々な場所につくってきました。「面白いこと、ワクワクすることを形にしていきたいと常に考えています。ある時、江ノ島でビールをつくることができたら格好良いよねと、心が思ったんですよね」。


そんな着想から4年、海外からタンクを乗せた船がなかなか到着しないなど、多くの困難に直面したそうです。それでも「人生はLIVE。 なすがままに」という深澤さんの口癖の通り、決して立ち止まることなく、ついに2024年にタップルーム併設の醸造所をオープンさせました。「ビーチサンダルで気軽に来てくださる街の方もいらっしゃって、湘南らしい風景だなと嬉しく思っています」。

 

 

画像

 

そして始まった挑戦の中で目指したのは、「カルチャーを表現した、地域に根ざしたエンターテイメントなビールづくり」だと、力強く話す深澤さん。それを体現するのが、3Sシリーズという定番のラインナップ。これは、湘南でも人気のスポーツである「Surfing」「Skateboard」「Snowboard」の頭文字を取ったもので、それぞれの特徴を捉えた味とデザインでユニークに提案しています。


この3Sシリーズの背景には、湘南で活動する人たちへの想いがありました。「これらのスポーツの分野で頑張る人たちを、ゆくゆくはスポンサーとして応援することができたらなと願っています」。街との繋がりをさらに深めるためにも積極的に地域のイベントにも参加して、その場で他のブリュワリーの方とも互いのビールを交換して親交を深めることを大切にしています。

 

画像

 

最近では、繋がりのある農家さんの苺を使用した「苺ビール」づくりに着手するなど、常に新商品の開発にも取り組んでいます。「そしていつかは湘南で生まれたビールを携えて、『旅をするように』海外での展開も視野に入れています」。


湘南発の『AMATERASU醸造所』の挑戦は、まだ始まったばかりです。

 

地元湘南の街を盛り上げるため、ビールを通した魅力発信を。:RRAAP BREWERY


地元でもある湘南への強い想いを持ってビールをつくる、『RRAAP BREWERY』代表の小浪さん。

 

画像

以前は横浜のバーや江ノ島の近くのレストランなどで働いていましたが、いつか地元である湘南台にお店をつくりたいと思い続けていたそうです。その想いを形にして、湘南台でイタリアンバーとウイスキーバーの2店舗を開きます。「でもコロナ禍で営業ができなくて、その時に立ち止まって考えました。飲食店としてお客さまを待つだけではなく、自分たちから発信したり、外に出ていったりすることが必要なのではないか」。


そして、大好きだったビールをつくり、ビールを通して発信をしていくため、『RRAAP BREWERY』を2023年に立ち上げます。カジュアルで気取らないという意味のRoughの頭文字と、ラオス語で「幸福」を表すRAAPを組み合わせた店名をつけました。「私たちのつくるビールを通して、地元を盛り上げたいという気持ちが強いです」と、真っ直ぐに話す小浪さん。

 

画像

 

その気持ちを表すように、『RRAAP BREWERY』を代表するビールには、ゴクゴク飲める湘南台ラガー、香り豊かな湘南台IPA、黒ビールの湘南台スタウトと、街の名前を冠しています。「地元の人はもちろん、訪ねた街でその土地でつくられたビールを飲む楽しみも味わってほしくて」。


クラフトビールの求心力は強く、遠方からも訪ねてくる人も多いそうです。「湘南台のクラフトビールや街の魅力を発信することで、この街に来る一つのきっかけに私たちがなれたらと願っています」。アクセスも良くて人も増えてきた湘南台に、小浪さんは大きな可能性を感じています。

 

 

画像

 

湘南の街で志を同じくするブリュワリーからも、常に刺激をもらっていると話します。「この味はどうやってつくるんだろう?と勉強しながら、個性豊かなビールを楽しんでいますね」。


こうして、小浪さんのような想いあるつくり手が集まり、湘南のビアカルチャーは形づくられています。

 

クラフトビールの湘南らしいカルチャーを、これからも共につくりたい。


3組のブリュワリーの皆さんは、湘南への想いを共通して持ち、同じ街でビールづくりに励むお互いのことを仲間だと感じていると話していました。良い距離感で緩やかにつながり、肩肘張らずにクラフトビールを共に楽しむ“湘南らしい”カルチャーを、これからも盛り上げていく。


そんな湘南らしいビアカルチャーの表現は、「家族で楽しめるビアフェス」というコンセプトにも表れています。イベント当日は家族連れの姿も多く見られて、ペットボトルキャップやビーチクリーンで拾った貝殻を活用した、環境に優しいワークショップも開催されました。

 

画像

 

画像

 

「いつの日か、湘南こそがクラフトビールのメッカと思ってもらえる存在になれたら良いですね」。


『Beer&Pizza MacKenDy』の野原さんは、取材の終わりにそう話してくれました。高い志を持つブリュワリーの皆さんと一緒に、テラスモール湘南はこれからもこの街のカルチャーを育める場でありたいと思っています。

 

画像

 

湘南の地で、今まさに進化をつづけるクラフトビールカルチャーの熱気を、ぜひ現地のブリュワリーで感じてみてはいかがでしょうか。

SHARE

  • X
  • Facebook
  • LINE
SHONANTO.
©TERRACE MALL SHONAN. All Rights Reserved.