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2024.10.04
「湘南と。」Vol.10 センスを磨きながら、静かな日々を楽しむ。『日用美』浅川あやさんが選んだ、湘南での暮らし

連載:湘南と。

湘南を拠点に選んだ『暮らしのスタイル』を持っている人の言葉を通して、この街の魅力を発見して日々を豊かにする小さなヒントに出合える連載。

湘南で暮らす誰かの日々が、さらに愛おしいものになりますように。

聞き手:andsaturday inc. 庄司真帆

 

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湘南で、自分が求める暮らしと向き合う


湘南で『センスの良い人』と言えば、多くの人が浅川あやさんの顔を思い浮かべるのではないでしょうか。

今回は浅川さんに会いに、最近では移住者も増えてきたという二宮を訪ねました。


湘南の相模湾を望む山に囲まれた二宮の小高い丘の上で、2018年に運命的な出会いをした古い洋館をリノベーションし、自然の音に囲まれたこの場所には、オーナーの浅川あやさんの完成が詰め込まれてます。2018年に運命的な出会いをした古い洋館をリノベーションし、自然の音に囲まれたこの場所には、オーナーの浅川あやさんの完成が詰め込まれてます。

 

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「元々は東京のインテリアショップで働いていたのですが、夜遅くまで働き詰める生活が続いてしまって。暮らしを豊かにすることを提案しているお店なのに、自分が丁寧に暮らせていないことに対してずっと違和感がありました」。


そして浅川さんは出産を機に暮らしの拠点を鎌倉に移し、『日用美』というお店を開くとともに、改めて自分自身の暮らしと向き合ってきました。


鎌倉で過ごした10年ほどの時間の中で、浅川さんが心から良いと思うものを集めた『日用美』は、多くの人の共感と信頼を集め、街で知らない人がいない存在となりました。家族との時間や価値観の共有を大切にするために、そして人と自然が共に豊かになる暮らし方を求めて、今日もこの街で日々を過ごしています。

 

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シンプルな美しさがあるもの、ワクワクするものを選びたい


浅川さんのものの選び方には、どのような基準があるのでしょうか。


「無垢でシンプルな美しさがあるもの。時間が経ったもの。そしてワクワクするもの。そういう魅力を持ったものに心惹かれます。使い込むほどに奥行きが出て、日用品としての機能美にも優れ、辿ってきた時間を感じられて心が踊るものです」。

 

それが、浅川さんにとっての『暮らしの中で選びたいもの』だと教えてくれました。


実際に『日用美』の扉を開けて入ると、優しくて静かで穏やかな時間が流れる空間に、自然で飾らない暮らしの道具たちが並んでいます。そのどれもが、暮らしの中に溶け込んでくれそうな、長く使い続けたいと思えるものばかり。「その一つひとつの背景にあるつくり手の人となりまでを、お越しいただいた皆さまに伝えることを大切にしています」と、大切に使ってもらうためにも想いを込めて伝え続けています。

 

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自分なりの審美眼を持ちたいと思う人は多いと思いますが、浅川さんのような『センス』を磨くためにはどうすれば良いのでしょうか。


「日々の中で感じる、小さな違和感から目を逸らさないことです。暮らしていて、何か心地良くないなと気付くことがあったら、その理由を考えてみる。その積み重ねを通して、自分が本当に大切にしているものが見えてくるはずです」。

誰かの選び方や考え方を真似するのではなく、自分の答えは自分の中にあるはず。自分の感覚に耳をすませて、違和感との対話を通して見えてくるものがきっとあるはず。


自分のセンスについて考えるきっかけとなる、そしてそれを磨くためのきっかけになってくれるような浅川さんが、湘南にはいます。それはとても、街にとって幸せなことなのではないでしょうか。

 

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自分を追い詰め過ぎずに、大らかな心地で


丁寧に暮らしているイメージのある浅川さんですが、実際にはどのように日々の時間を過ごしているのでしょうか。


「朝起きて、まずは珈琲を淹れますね。その後に掃除をして、ご飯を食べて、子どもたちを送り出して、犬の散歩をする。それは特別変わったものではなくて、ただ家族との時間を大切に過ごす毎日です」。

ご自身と家族が無理なく心地良く暮らすことができる状態が、浅川さんにとって求め続けた暮らしの形だと話します。

 

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一方で、浅川さんからは肩の力が程良く抜けたような魅力も感じます。

「自分を追い詰め過ぎないことも大切だと思っています。食べるものも絶対に無農薬のものと決めているわけでもないですし、つくり手の顔が見えないような衣服も着ます。いつも自然体でいたいものですよね」。

そんな大らかなスタンスを持つ浅川さんには、やはり肩の力を抜いていられる街が暮らしの相性が良いようです。


最後に、そんな審美眼を持った浅川さんが、湘南を選んだ理由を教えていただきました。


「朝起きた時に、車の音ばかりを聞くよりは、木がサラサラと鳴っている音を聞く方が気持ち良いですよね」。

そんなささやかな、飾らない暮らしの豊かさが、浅川さんがこの街にいる理由の一つだと言います。


シンプルな美しさがあって、日々の暮らしがワクワクする場所。湘南の街で、これからも浅川さんは自身の暮らしと丁寧に向き合い続けていきます。

 

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プロフィール

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福岡県出身。多摩美術大学卒業。2013年に鎌倉の自宅で日用品の店『日用美』をオープンする。2018年に二宮に移住し、リノベーションを施した洋館で店舗を再開。両親と息子の5人家族。

Instagram:@nichiyobi_asakawa

湘南で、自分が求める暮らしと向き合う

 

 

 

 

 

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